村上木彫堆朱とは新潟県の北端にある村上市に江戸時代から伝わる伝統的技法を用いて作られる漆器です。制作はすべて手作業で行われ、天然木の木地に繊細な彫刻を施し、良質の天然漆を何度も塗り重ね仕上げており、その技術は新潟県無形文化財、国の伝統的工芸品に指定されています。
城下町「村上」の人々の暮らしの中に深く根を下ろし、日用品として長く親しまれてきた村上木彫堆朱は使い込むほど光沢が増していく魅力があります。
ご自宅用だけでなく、結婚式の引き出物、内祝い、退職祝い、長寿(還暦・喜寿・米寿)祝い、新築祝いなど多方面でのご贈答にも最適です。
◇ 木地 (木地師)
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◇ 下絵 (彫師)
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◇ 木彫 (彫師)
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◇ とくさがけ (塗師)
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◇ 木がため (塗師)
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◇ 地ぬり (塗師)
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◇ 地とぎ (塗師)
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◇ さびつけ1 (塗師)
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◇ さびとぎ1 (塗師)
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◇ さびつけ2 (塗師)
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◇ さびとぎ2 (塗師)
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◇ 中塗り (塗師)
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◇ 中塗りとぎ(塗師)
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◇ 上塗り (塗師)
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◇ つやけし (塗師)
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◇ 毛彫り (彫師)
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◇ 上すりこみ(塗師)
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◇ 完成
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◇ 検査 (検査員)
◇ 彫刻面に塵や埃が入ったときは、柔らかい刷毛などで払い出してください。
◇ 食器類のご利用後は、水洗いまたはお湯で洗い後、柔らかい布で拭いてください。
中性洗剤のご使用も可能です。
◇ 食器洗浄機・乾燥機のご使用はお避けください。
◇ 漆器はすべて太陽光線を嫌います。紫外
線が塗り肌を荒らし、強い直射日光は変形
の元になりますので、ご注意ください。
◇壊れてしまったり使わなくなってしまった漆器を、修理またはクリーニングによって
甦らせることができます。
◇修理は傷がついてしまったり破損してしまった箇所を木の部分から修復し漆を塗り直し
ます。
◇クリーニングは修理とは違い、長年の間に染み付いた汚れや垢を落とし、生漆(きうる
し)をすり込み磨き上げます。
◇どちらも破損や汚れの程度にもよりますが、当初の状態に近い色艶を取り戻すことがで
き、再び愛着をもって長年使用することができます。
◇料金やお預り期間などは実際の品物を見てからのご相談になります。
まずはお気軽にご連絡ください。
堆朱(ついしゅ)
木彫りの上に数回漆を施して、朱にて塗り上げ、塗りの最後につや消しで仕上げた代表的な技法です。
堆黒(ついこく)
木彫りの上に数回漆を施して、中塗りから黒漆を用いて塗り上げる技法です。
朱溜塗(しゅだめぬり)
堆朱の工程の艶消し後、更に溜漆を2、3回塗り重ねて丁寧に研磨して仕上げる技法です。
金磨塗(きんまぬり)
彩漆の技法に更に金の泊を貼り、その上に色漆を塗り重ね丁寧に研磨し、表面に薄らと箔を研ぎ出す技法です。
色漆塗
(いろうるしぬり)
上塗りに数色の色漆を用いて鮮やかに塗り上げる技法です。彩漆塗(さいしつぬり)とも呼ばれています。
三彩彫(さんさいぼり)
彫漆またはむき彫りとも呼ばれ、彫りのない木地に朱・黄・緑の順に3色の漆を塗り重ね、最後に黒を塗り上げてから表面を彫り、目的の色を出す技法です。